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トロンボーン スライドを早く動かしたい。実践編

おはようございます。

今日は前回の続きで、スライディングがうまくいかない原因を探りつつ、その対策や具体的な練習方法について書いてみたいと思います。

前回の記事でも書きましたが、楽器に問題がないことを確認しておいてくださいね。

それでは早速、始めていきましょう!

 

前回の記事

トロンボーン スライドを早く動かしたい。楽器編

しばらく更新が滞ってしまいました。皆さんお元気ですか? 更新していない間に新規の生徒さんにレッスンすることもありまして。そこでテーマになったのが他の金管楽器には無いトロンボーンだけの独特なテクニックに ...

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スライディングがうまくいかない状態とは

ちょっとトロンボーンから離れまして、その他の管楽器のことを思い浮かべてみてください。

ある音Aから別の音Bへ移動するときに指使いが変わる前提です。

拍子は4/4でAもBも全音符だとします。AB間に休符はありません。

この場合、Aの4拍を吹いたあと、Bのカウントになる瞬間に指が変わらないといけないのはわかりますね?

早すぎても遅すぎてもいい感じになりません。

トロンボーンの場合も同じで、前の音を十分な長さで吹いたあとで、瞬時に次のポジションに移動する必要があります。

ここにはいくつかの障害物と呼べるものがありますが、ざっくりと以下の3とおりです

ポイント

  1. スライドが動き始めるのが早すぎる
    ※前の音の時間が終わっていないのにスライドが動き始めている
  2. スライドが止まるのが遅すぎる
    ※次の音の時間が始まっているのにスライドがまだその位置に届いていない
  3. スライドの動きが遅い
    ※前の音と次の音の間の移動に時間がかかって途中の音が入る

それでは、ひとつずつ見ていきましょう。

 

スライディングの3つのポイントについて

最初に申し上げておきますが、先に上げた3つのポイントはお互いに関係しあっているのでバラバラに考えないほうがいいかもしれません。

ですが、分解して考えたほうが「自分の場合はどうか」ということがわかりやすいかと思いますので、ここでは3つに分けて考えていこうと思います。

また、練習の順番として

2.「スライドが止まるのが遅すぎる」場合の練習

1.「スライドが動き始めるのが早すぎる」場合の練習

3.「スライドの動きが遅い」場合の練習

の順で書いていきます。

 

2.「スライドが止まるのが遅すぎる」場合の練習

まず、例としてレミントンのロングトーンのパターンを抜粋して紹介します。

あくまで例です。これさえやれば十分だという話ではありません。

この譜例はロングトーンのためのものですが、ここでの一連の練習は前の音符を十分な長さで吹いたあとで速やかに次の音へ移動することにフォーカスをあてます。

ココがポイント

まず最初の段階では、音符の頭をインテンポで吹けるようにします。
音符の長さは今はあまり厳密に考えなくていいです。

譜例ではテンポ108ですが、どのテンポで始めても構いません。必ずメトロノームを使いましょう。

1posとその他のposを往復する動きですが、ここでのポイントは音符の頭をインテンポで吹くことです。

メトロノームが刻むタイミングでピタリと止まるように。まずはそれだけ考えます。

最初はほんの僅かに(髪の毛1本分?)早く着地するのがポイントです。

慣れてきたら、だんだんテンポを上げていきます。どれくらいまでテンポを上げるかはおまかせしますが、比較的問題なく3倍速くらいまではいけるんじゃないでしょうか?

ですが、この次の段階を踏まえるとぐっと難易度が上がってきます。なので、ほどほどで切り上げて次の段階へ進みます。

 

1.「スライドが動き始めるのが早すぎる」場合の練習

次の段階では、メトロノームを8分音符刻み(演奏テンポの倍速)で鳴らしながら練習してみましょう。慣れたら16分音符刻み(4倍速)にして同じことをやってみます。

ココがポイント

前の音が短くならないようにカウント分しっかり吹いて、次の音のposへカウントに合わせて瞬時に移動します。

先にやった音符の頭をインテンポで吹くことを忘れないで。

この例では1posから順次遠いposへ移動するわけですが、また1posに戻ってきますので遠いposから近いposへ戻る動作もありますよね。

例)1pos → 6pos →1posなど

どちらの動きでも、同じ感覚で吹けるようにしたいものです。

ところで、これは前の音符を十分な長さで吹いたあとで速やかに次の音へ移動する練習ではありますが、ある事に気がつくと思います。

前の音符を長く吹きすぎると、次の音符をインテンポで吹くのが非常に難しいです。不可能じゃないかと思う場合もあります。

ひとつ思い出してほしいのは、音楽の良し悪しは人が聴いて評価するものなので、機械的に長さがどうこうっていうのは実は大した問題ではありません。少々短かったとしても、その音楽が美しくて聴く人に違和感を感じさせなければそれでいいんです。

では、どのくらいの長さが丁度いいの?って疑問が湧くかと思いますが、それはそれぞれの音楽で異なると思います。一律にこうとは言えない話ですね。

じゃあどうしろって話ですが、これはスライディングのトレーニングなので前の音をギリギリまで長く吹いて、次の音へ瞬時に移動する。ということでいいと思いますよ。

 

3.「スライドの動きが遅い」場合の練習

さて、上記の2つのポイントを踏まえますと、前の音符を十分な長さで吹いたあとインテンポで次の音へ移動するには、スライドが動いている時間を可能な限り短くする必要があることがはっきりと分かると思います。

そんなこと最初からわかっとるがな!

って声が聞こえてきそうですが、わかっていてもうまくいかないことってよくあります。

そしてその場合、どこに問題があって、その問題はどういうことなのかの理解が具体性を欠いている事が多いんですよ。それを確認するための段取りだと思ってください。

さて、先の2つの練習で前の音符をどれくらい長く吹くべきかということと、次の音符の最適なタイミングはどこかということをはっきり認識できたと思います。

では、あとはその隙間の限られた時間でスライドを素早く動かせばいいだけですが、そううまくいかないのが現実です。どうして思ったとおりに腕が動かないのでしょうか?

 

残念ながら時間切れです。

この後が肝心なのかもしれませんが、ちょっと長く書きすぎました。

最後の「スライドの動きが遅い」場合の練習については別の記事にしたいと思います。

なるべく年内に書きます。たぶん。。。

それではまた。

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