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小さい音にもしっかり吹き込む!

今日のテーマはまあまあ根が深いやつです。

大きい音を出すときは誰だってたくさんの息を吹き込むと思いますが、多くの場合では小さい音だってたくさんの息を吹き込んだ方がいいのです。

それがどういうことかを理解するには「支え」を身に着けている必要がありますが、支えについては別に書いていますのでそっちをご覧ください。

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弱奏のコツを自転車に例えて考えてみる

自転車に乗ったことはありますかね?

自転車はある程度スピードが出ている方が安定して走れます。

今にも止まりそうな超低速でバランスをとって進むのは難しいですよね?

しかも一定の速度で、ふらふらしないで真っすぐに。完全なコントロールを。。っていうとかなり難しそうだなと感じませんか?

ですがこれ、ブレーキを握りながらペダルを漕ぐと思ったより簡単にできます。

今日のテーマはこれと同じです。

 

ブレーキとアクセルを同時に使うのが「支え」の考え方

なんのことやら?と感じるかもしれませんが、

ある程度の抵抗があった方がコントロールは効きやすいということです。

そして、表現したい音楽に応じて抵抗を自らコントロールしてやると、演奏の自由は飛躍的に高まる。というお話です。

「抵抗」というとなんだか鳴りを阻害する、悪者のような印象を持つかもしれませんが、抵抗が全然ないスッカスカの楽器を演奏するのは逆に難しいし、スタミナも相当消耗すると思いますよ。

あくまでも「適度な抵抗」ということなんですけど、楽器の側の抵抗を加減することはセッティング(仕掛け)とチューンナップなどである程度は可能です。

ですが、演奏中に仕掛けを変えることはできないので体の中でも抵抗をコントロールする必要があると思います。それが「支え」です。

 

「支え」の効能

これからのシーズンはアンサンブルコンテストに向けた練習をしているバンドが多いと思いますけど、金管楽器で美しい、安定感のある弱音を演奏するのは難しいですよね。クラリネットはそういうの得意な楽器なのでずるいよなーと思ったり思わなかったり。

弱音を演奏するのに必要以上に息を絞ってしまうと音程が低くなります。それを口を絞めるなどで無理やり音程を上げようとしても、美しく安定感のある響きにはならないでしょうね。

なので、弱音でもしっかり吹き込もうする。息を使おうとする。力強く吐くための筋肉を働かせる。アクセルを踏む。

同時に、息が出ていこうとするのを体の中で待て待て待て!ステイステイ!と我慢する筋肉を同時に働かせる。ブレーキを握る。

これらの働きは別々の筋肉が担当しているので、息を出そうとする筋肉と息を留めようとする筋肉は同時に働くことができます。これが「支えが効いた」状態。

息を留めようとする働きを強くすれば、しっかり吹き込もうとしているけど実際には息が出ていかない。

自転車でいえばブレーキを握り締めながらペダルを漕いでいる状態になります。

慣れないうちは少し疲れるかもしれませんが、弱音や低音の演奏には欠かせない技術です。

 

まとめ

夏ごろには一生懸命この練習をして出来るようになっていたのに、ちょっと目を離したら出来なくなっていたりします。そういうのを目の当たりにすると、おじさんはちょっと悲しい。

最近は20人以下の極小編成のバンドも増えているんですけど、人数が少ないからといって使う息が少なくていいなんてことにはならないのですよ。

せっかく努力して身に着けた技術、自由な演奏のコツが無かった事になるのは残念にもほどがありますよ。

それに、先生や先輩から怒られるのばっかりじゃつまらんでしょ!

しっかり吹いて、支えも効かせて、演奏を楽しんでくださいね!

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