年末ギリギリの更新になりまして恐縮です。
どうも、みそさんです。
前回と前々回の記事ではトロンボーンのスライドを早く動かすための方法。。。と言うよりは、早く動かせない原因を探っていきました。
今回はようやく本丸である「もっと早く動かしたいのに腕が動かない」とか、「腕は早く動くんだけど、うまく演奏できない」とか、より実戦的なお話をしてみたいと思います。中~上級編といったところでしょうか。
この記事は「スライドを早く動かしたいけど、うまくいかない原因とその対策」のお話で、先に書いた2つの記事の続編になります。
また、どこまでも私の個人的な考えですので、そのへんをご理解の上でお読みください。
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今回は関連記事の第3弾です。ぜひあわせてご覧ください。
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スライド操作はボクシングだ。
前々回の記事で楽器側に問題がないかをチェックしましたが、腕の動きもチェックしてみましょう。
まずは楽器を構えて演奏姿勢をとりますが、音は出さないでスライドだけを動かします。
イメージとしてはそう、シャドーボクシングのように。
実際問題としてうまく吹けない、速いパッセージなどがいいかもしれませんね。
手はスライドに沿って動かさないと楽器がふらふら動いてしまいます。
アンブシュアが乱れる原因になりますので、なるべく楽器に沿ってまっすぐに手を動かしましょう。
楽器の重さは左手で支え、右手はスライド操作だけ
トロンボーンって結構重いので両手で持ちたいのはやまやまなのですが、右手で楽器の重さを支えていると右手が動いたときに支えの位置も一緒に動いてしまいます。
それだとよほどうまくやらないと意図せずに楽器が動いてしまう原因になりますし、スライドが反ってしまう原因にもなります。
1posのときは右手でも支えていいと思いますけど、それ以外はやはり左手だけで楽器を支えるべきではないかな?と思います。
この点については別の考えをお持ちな方もいらっしゃいますので、「両手で支える派」の方がこの記事を読んでらしたらぜひお考えを聞かせていただきたいなと思っています。
1posの右手の位置を思い出してみましょう
さて、楽器を構えて気がつくかもしれませんが、1posで構えた時にスライドを持ってる右手の位置はどうでしょうか。
口の位置より下。若干左寄りではありませんか?
私自身もそうですが、大体の人はスライド支柱の下管付近を持つと思います。
うまく文章で表現できないのですが、要するに
ポイント
- 右手は自分の唇と楽器が接する点よりも左下にずれた位置を始点として、尚且つスライドに沿って直線で動く必要がある
- しかもそのスライドに沿った直線の位置や角度はポジションによって上下左右に移動することがある
と言うことをまずは理解しておきましょう。
シャドーボクシングを思い出してください。
思っている以上に左に向かって動かないと、スライドに沿って動けないですよ。
スライドの位置や角度が変化?移動する点Pみたいな?
さて、始点の位置はともかくとして、スライドの位置や角度が移動することがある。とはどう言うことでしょうか?
スライド操作のために動かす腕の関節はたくさんありますが、腕の長さによって個人差が生じると思います。
指、手首、肘、肩。ほかにも肩をさらに前に出すために鎖骨の付け根から腕を前方内側に入れたり、もっと伸ばすために上半身そのものを捻る事もあるかもしれません。
捻りこむように打つべし!みたいな。
中学生女子なんかはそこまでやっても7posに届かないこともあるでしょう。
無理に7posを使う必要もないかもしれませんが、腕が短くて届かないという問題は、紐をつけることである程度は解消できます。
楽器が右を向いてしまうんじゃよ。。
さて、なるべく楽器は動かないで右手だけを動かしたいところなのですが、特に遠いポジションを使うときなんかは自然と楽器が右を向いてしまうことが多いです。
試しに楽器を持たず、1posのつもりで腕を構えてください。
そのまま、右手を伸ばしてみてください。
よっぽど訓練されている人以外は、右手があるべきスライドの延長線上から離れて顔の正面あたりにきたり、場合によっては右肩の真ん前にきたりしていませんか?
この動きのまま楽器を持ったとしたら、遠くのポジションに行くにつれて楽器が右を向いていきますし、戻るときは逆に左に動きます。
そのようにして吹いている名手は大勢いますのでそれ自体が悪いとは言いませんが、私の場合は4posより遠いポジションで早いスライディングをすると楽器が動いてアンブシュアが崩れがちなので注意しています。
注意ポイント
楽器が左右に動く場合は、顔も一緒に動かないとアンブシュアが乱れてうまくいかない
何度も恐縮ですが、シャドーボクシングを思い出してみてください。
また、音域が乱高下する場合はスライドを動かさなくてもアンブシュアが多少上下に動くのが自然だと思いますので、それもスライドの動きに影響しないようにしたいところです。
俊敏なスライディングには柔軟さも必要。
前回の記事で「前の音をギリギリまで長く吹いて、次の音へ瞬時に移動する。」ということを書きました。
このときに右手に必要以上に力が入っていると、動き始めが遅くなりがちです。
基本的に右手はリラックスしてていいんですが、動くときはその準備というか、伸ばすのか戻すのかイメージして準備しておくことも必要でしょうね。
まあこれは、ちゃんとさらえてたらある程度自然にできますかね。
動き始めと止める瞬間に必要なだけ力を入れるのが素早いスライディングのコツです。
なんだか色々と、シャドーボクシングに通じるような気がします。
慣れてくるとそんなにチカラいらなくなりますけどね。
動き始めはちょっとだけチカラが要るよ。
ところで、シンバルは完全に静止した状態で叩くよりも何かで軽く振動を与えてから叩いたほうがよく鳴るということをご存知ですか?
もう一つ。車は停止した状態から発信するときが一番燃料を使うっていうのもよく知られていますよね。
トロンボーンのスライドの場合でも、静止した状態から動き始めるのって意外とエネルギーがいるみたいです。
なので、あらかじめ動く準備をしておくのが肝心なのかなと思います。
私のイメージでは、近いポジションから遠くのポジションに行くときは肘の動きを意識します。
遠くに行くには肘が大きく動きますし、それに合わせて二の腕も動きますよね。それが少しだけスムーズに連動するように感じています。
まとめ。
今日のお話をまとめてみますね。
チェックリスト
- 楽器を構えてシャドーボクシング。スライドに沿った手(腕)の動きを丁寧に確認する。
- 1posの右手の位置はマウスピースより左側。思っている以上に左に向かって右手を動かす。
- スライドの往復にともなって楽器が動いてしまうのはナゼなのか(自分の場合で)考える。
- 注意しないと右手は勝手に右方向へ伸びていく。
- 素早く動くにはリラックスとクイックネス。
- 動き始めはちょっとだけ注意して出遅れないように。
ちなみにですが、ジャズマンのスライディングがくっそ早いのは楽器のスライド重量が軽い場合も多いということを付け加えておきます。
たぶん、今年の更新はこれでおしまいです。
それでは皆様、よい新年をお迎えくださいませ。
また来年~(^○^)