しばらく更新が滞ってしまいました。皆さんお元気ですか?
更新していない間に新規の生徒さんにレッスンすることもありまして。そこでテーマになったのが他の金管楽器には無いトロンボーンだけの独特なテクニックについてです。
もうおわかりですよね?「スライディング」についてです。
スライド操作はなるべく早く、最適なタイミングで動かないと思った通りの演奏ができませんが、そのことを教えるのが思いのほか大変でしたので今日はそのお話をしてみようと思います。
スライドが素早く動かせない理由を考えてみる
スライド操作が早すぎてうまく行かないことって実はあまりないので、今日は「早く動かそうと思っているのにそうならない(できない)」原因と、その対策について話していきたいと思います。
楽器(スライド)が悪いのかもしれませんよ
素早いスライド操作のためには、まず第一に楽器(スライド)がきちんと調整されていることが必要です。
あたりまえのように感じるかもしれませんが、小学生や中学生、時には高校生でもここに気がついていない子はたくさんいます。
今回は画像が用意できていないのでちょっとわかりにくいかもしれませんが、スタンドに立てるときのように楽器を垂直に持ち、スライドから手を離してストレスなくスライドが落下しない楽器は論外です。直ちに調整に出しましょう。
実はそれだけでは不十分で、演奏姿勢をとったときに多くの人は楽器は水平ではなく、多少スライドの先端が下方向に傾いていると思いますが、その状態でスライドから手を離したときに自然にスライドが落下するくらいスムーズに動かにゃいけんと思います。
スライドの調整不良?どうしてそうなった?
上記の状態でスライドが自由落下しない原因は大きく分けて3つあります。
- 凹み(主に外管が凹んで内管と接触している)
- 歪み(上管と下管が平行でなく、スライドを伸ばすほど動きが悪くなる)
- よごれ(主に外管に汚れがこびりついて内管と接触している)
3はある程度なら自分でお手入れできますが、ガッチリこびり付いた汚れはブラシでこすったくらいでは取れないので、楽器屋さんにお願いした方が話が早いかもしれませんね。
動きは悪くなくても、スライドを動かすとカシャカシャ音がすることもあります。
それも上記の原因であることがほとんどです。
オイル・クリームは必ず使いましょう。
スライドにオイルやクリームを付けていないなんていう話も普通にあります。
それでも問題なく動くかもしれませんが、楽器が摩耗するので潤滑剤は付けたほうがいいです。というか、付けましょう。
また、ある程度以上に古い楽器はスライドのクリアランス(外管と内管の間の隙間のこと)が広いことが多いので、クリームなどで隙間を埋めてやることでグッと吹きやすくなることもあります。
手に入りやすいスライド潤滑剤は
- ヤマハのスライドオイル、スライドクリーム
- SLIDE-O-MIX(赤キャップ)
- SLIDE-O-MIX(黒キャップ)
- ウルトラピュアのトロンボーンスライドルーブ
あたりが有名ですね。管楽器を扱う楽器店ならだいたいどこにでもあると思います。
楽器によって最適な潤滑剤は違うので、可能ならばいろいろ試してみるといいと思います。
ちなみに私はユルゲン・フォークトを使っています。松山だと売ってないので通販で買ってます。
これで楽器は問題ないとして、次は演奏者側のお話になります。
今日はここまで。
ですが、ちょっと長くなりそうなので今日はここまでにしときます。
なるべく今月中に続きを書きますので、少々お待ちくださいませ。
それではまた。