吹奏楽コンクールも支部大会フェイズに移り、本格的にマーチングシーズンが近づいてきました。
この時期の練習は、どうしてもベーシックを省略してショーの練習を優先したくなりますよね。
本番の日は決まっていますし、「まだ最後まで入っていない」「この部分のドリルが完成していない」となると、焦るのは当然です。
しかも、学校現場では練習時間そのものが潤沢にあるわけではありません。
体育館は運動部との兼ね合いで自由に使えない。
屋外で練習しようにも、この時期はとにかく暑い。
長時間の練習になれば体力も削られますし、集中力も続きません。
さらに適切な休養日も必要です。
正直、時間はいくらあっても足りない。だからこそ、
「ベーシックより、少しでもショーを進めたい」
と思ってしまうんですよね。
でも私は、そんな時期だからこそ、ショー練習以上にベーシックの練習が大事だと思っています。
ベーシックは「チームの共通言語」を作る練習
ベーシックとは、姿勢、楽器の構え方、歩幅、前進、後退、方向転換、停止など、マーチングの基本動作のことです。
正直、ショー練習ほど楽しくないかもしれません。(汗)
でも、ここが揃っていないと、いくらショーの練習を重ねても全体がなかなか揃いません。
近年の吹奏楽では「基礎合奏」というのが定着していますよね。そのマーチング版だと思ってもらえたらいいと思います。
「どう歩くか」を先に身体に覚えさせておく
これが存外、バカにできないことだと思います。
それぞれが違う歩き方をしていては揃わない
メンバーそれぞれが違う歩き方をしていれば、ショーの中で人数分の動きを一人ずつ直さなければいけません。
でも、普段から同じ歩幅、同じ姿勢、同じタイミングで動く練習をしていれば、簡単な指示で全体がかなり揃いやすくなります。
たとえば、停止状態からの1歩目。
ピボットが終わるタイミング。
止まるときの重心の位置。
こうした細かな部分までチーム内で共有できていると、ショーに入ったときの揃い方は大きく変わります。
つまりベーシックは、単に個人の歩き方を上手くする練習ではなく、
チーム全体に共通の動き方を作る練習 なんですよね。
特に初心者が多いチームや、練習時間が限られているチームほど、この基本が重要になってくると思います。
時間がないからこそ、ベーシックを削らない
「ベーシックに時間を使うとショーの練習時間が減ってしまう」
と感じるかもしれません。
でも私は、実際には逆だと思っています。
基本動作が揃っている方が、ショーの練習は格段に早く進みます。
もちろん、毎回長時間ベーシックをする必要はありません。5分でも10分でもいいのです。
その日のショーで後退が多いなら、後退の動作を確認する。
方向転換が多いなら、ターンの動作を確認する。
その日のショーに必要な基本だけでも、最初に揃えておく。
それだけでも全体の精度はかなり変わります。
「ショーを上手くするために、ショーだけを練習する」のではなく、「ショーを上手くするために、まずベーシックを整える」
一見すると遠回りのように思えますが、結局それが一番の近道なのかもしれません。
時間が足りず、どうしても焦りがちなこの季節だからこそ
一度立ち止まって、基本に立ち返ってみませんか?

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